Southwest England

 

 

【Penzance ペンザンス】

ケルト語の方言で“聖なる岬”を意味するペンザンスはコーンウォール半島観光の拠点。ロンドンから続く鉄道の最西端の終着駅である。かつては海賊の街だったそうな。食べたり泊まったりはこの街が最も栄えていて便利。このコーンウォール半島はダートムーアとエクスムーアの荒野に隔たれ、古代遺跡が散在する。先住民族のケルト人によって文化と伝統が築かれ、今でもアーサー王や人魚、妖精等の伝説が語り継がれる温暖な地域。

〜St-Michael's Mount セント・マイケルズ・マウント〜★

ペンザンスの東約5kmの街、マラザイオンにバスにて向かう。ここの沖約300mの島にそびえるお城。フランスの超有名なモン・サン・ミッシェルのイギリス版。規模はかなり小さいけれど、本家フランスは、車が渡る為の巨大な橋を作ってしまったのに対し、こちらは昔からそのままの姿。干潮時になると突如、石畳が海から現れ、歩いて島に行かれる点が風情があって嬉しかった。歩いている途中、潮が満ちて来ると走って渡ったり、びしょ濡れになるのも又良い。勿論、満潮時には小さなフェリー・ボートが行き来している。

 

この島はもともと近くに住む漁民たちの信仰の対象で、1070年にモン・サン・ミッシェルと同じ僧侶によってべネディクト寺院が建てられた。多くのキリスト教の巡礼者が訪れるようになった後、17世紀に僧院が転じて城となった。現在も4代目城主が住んでいて、一部が公開されている。

ここのカフェのスコーンを食べてみよう。さすが本場だけに、クロテッド・クリームが美味♪

 

【St-Ives セント・アイヴス】

ペンウィス半島北岸に位置するセント・アイヴスは著名な芸術家達が次々とこの地に来て活動した為、芸術の街として知られるようになった。風光明媚な土地柄と、明るい太陽、冬でも比較的温暖な事から別荘も多い。イギリスにしては珍しく、海岸が真っ白な砂浜なので(大抵は痛いゴツゴツの石の海岸)、サーファーや海水浴の家族連れで夏は賑わう。透き通る真っ青な海と美しい海岸線にイギリスにもこんな海が見られる所があるんだと感激。

【Land’End ランズ・エンド】

ここはイギリス本土最西端の岬。ペンザンスからバスだと約1時間。2階建てバスは、田舎の牧場の細いうねうね道をひたすら走る。見える景色は牛ばかり。のほほ〜んとした田園地帯を抜けて、やっと到着する。お土産物屋も沢山のちょっとした観光地。大西洋の強風が吹き荒れ、青い海原と広い空が無限に続いている。天気が悪いと本当に“地の果て”の言葉がぴったり。一番端には“First & Last House”の看板を掲げた土産物兼軽食の店が建っている。ここまで歩いた後のアイスが妙に美味しい。入り口にある郵便局ではイギリス最西端、地の果てに来た記念の証書が名前入りで貰える(勿論、有料だけど)。

 

〜ミナック・シアター〜★

ランズ・エンド南東の海岸にある石造りの野外劇場。何とこの劇場、ロウィ-ナ・ケイドという1人の女性が1931年から89歳でこの世を去る1983年までの間、石を運んで造り上げたもの。ミナック(コーンウォ-ル語で岩の場所の意)の突端の土地を手に入れ、1つ1つ海岸から崖の上まで運び上げたという。キラキラ輝く、真っ青な海を望む崖に沿って造られた劇場は、お見事。現在も夏の間だけ演劇や音楽会が催されている。

  

【Tintagel Castle ティンタジェル城】

アーサー王生誕の地??と伝説の残るお城。もう、完全なる廃墟。え?マジ?って程の細い坂道を1kmほどゼイゼイ登ると現れる海岸沿いに建つこの城址に辿り着ける。ん〜、アーサー王が生まれたような気もするし、しないような気もする(笑)

〜マーリンの洞窟〜

アーサー王は実在した事として話を進めると、彼は生まれてすぐに捨てられたらしい。その捨て子、アーサー王を拾って育てたと言われるのが魔法使いマーリン(何だか色々嘘臭い)。マーリンがアーサー王を拾って育てたと言われる洞窟がお城のすぐ近くにある。洞窟好きとしては、雰囲気があって結構気に入った。

【Dart Moor ダート・ムーア】

イギリス南西部、エクセターからプリマスにかけて広がる広大な荒野。濃い緑のHeatherという潅木に覆われた大地(ムーア)が激しく起伏し、草原の所々に荒々しい岩肌を見せる丘が盛り上がる。シャーロック・ホームズのシリーズの中で、事件の舞台になった事も有るとか。

  

【Bath バース】

英語の“お風呂”の語源ともなったバースの街は2000年昔、ブリタニアを征服した古代ローマ人が、ここに温泉保養所を開いたのが始まり。18世紀には上流階級の人々がこぞって訪れ一大社交場として栄え、ハノーヴァー朝風の街に造り変えられた。残念ながら現在入浴出来る施設は無し。

あと、バースというと非常にアンティ-クマーケットが充実している。やはり今では本当に良い物はロンドンに出てしまうが、郊外の中では品質が良い店も多い。ひょっとしたら掘り出し物に出会えるかも??

〜Roman Bath ローマ浴場跡〜

2000年前、ローマ人によって築かれたサウナやプールまである大浴場。長い歳月の中で、大半が埋もれてしまったが、19世紀末にイギリス人の手によって発掘、保存。併設する地下の博物館ではローマ時代のモザイクや石碑、ミネルヴァ(ギリシャ神話の女神)のブロンズ像等が展示されている。現在も毎日125万リットルの湯が50℃で湧き出ていてリューマチに効能があるとか。リア王の父君がここでライ病を治したという伝説もあり。グレート・バスと呼ばれるこの大浴場、びっくりする程の青緑色。

〜バース寺院〜

浴場跡のすぐ東にある教会で、15世紀後期のゴシック建築の傑作。元々はノルマン教会があったが、15世紀に再建された。973年、カンタベリーとヨークの大司教を招き、イングランドを最初に統一したサクソン王エドガーの戴冠式を行った由緒のある寺院。西側の外壁に天使が天国の階段を昇って行く珍しい彫刻があるのでチェック。

  

〜No.1 Royal Crescent ナンバー1・ロイヤル・クレセント〜

イギリスの町並みに見られる特徴的な物の中に、クレセント(三日月)型の美しい曲線建築がある。これもその一つ。18世紀に造られたタウンハウスでジョン・ウッドの傑作。東端の家は博物館になっていてジョージ王朝時代の上流社会の生活を見る事が出来る。なお2階の一部はホテルになっていて、宿泊可能。このすぐ近くのザ・サーカスと呼ばれる円型の通りもチェック。

【Stonehenge ストーンヘンジ】★

ソールズベリの北約7kmにある、イギリスで最も重要な先史時代の遺跡。現在残っている物は約3600年前に建てられた最終段階のストーンヘンジが廃墟化したもの。社会の教科書か何かで見たこの怪しげな巨石群。ネス湖同様、ミステリー好きなので、この2つをこの目で見れた時はゾクゾクした。直径30mの円周上に何本も建てられた石柱は最高6.6m、重さ50トンとか。どんな目的で建てられたかは定かではないが、一般的には太陽崇拝や天体観測に関係が有ると見られている。伝説では上記で登場したマーリンが、アイルランドから一晩で岩を運んで造ったとか。マーリンってすご〜い(笑)。

  

〜ストーン・サ-クル〜

 

 

〜マナーハウス〜